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浴室に関する素朴な疑問・歴史・お役立ち情報

ユニットバスルームの発祥は?

ユニットバスルームを日本で最初に実用化したのはTOTOです。1964年東京オリンピックで誕生しました。
お風呂とトイレと洗面台が一緒になっているものを「バスルーム」と言い、欧米の家では当たり前でしたが”ユニットバスルーム”としては日本が先なのです。”ユニットバスルーム”とは、ユニット化(プレハブ化)されたお風呂のこと。つまり構造や工法がそれまでのものと違って簡単なお風呂のことです。
通常、お風呂(バスルーム)の工事は、まず床に防水工事をして、給水・排水のための工事をし、それが終わるとバスタブを床に埋め込んだり、便器を付けたり、タイルを貼ったり、いくつもの工程があります。たくさんの作業の人が関わり、時間もかかります。しかし、ユニットバスルームのようにお風呂全体がひとつの商品になっていれば、あらかじめ床や壁のパネルやバスタブなどのパーツを工場で作るので、建築現場ではそれらパーツの組み立て工事だけをすれば良いのであっという間に完成します。

ユニットバスの開発は、遡ることこと1950年代後半、日本の景気がよくなった高度成長時代、それまでは働きたくても働き口がない状況が一変し、労働力が足りなくなった1960年以降、特に1964年に開催することが決まっていた東京オリンピックに向けていろんな施設が作られ工事量が膨大になり建築業界では工事をする人が大変不足しました。働く人は少ないけど競技場や宿泊施設はオリンピックに間に合わせなければならない。そこで建築工事をいかに早く、省力化して出来るかが課題となりました。
そんな中、初の超高層ホテル「ホテルニューオータニ」が建てられることになったけど、東京オリンピックを控えていたため工事期間わずか17カ月という超スピードで作らなければなりませんでした。そこで問題になったのが手間のかかるバスルームの工事。それまでの方法(在来工法)ではとても間に合わないことがわかり、しかも17階建の建物は当時としては「超高層」だあったため、構造面からもバスルームを軽量化しなければなりませんでした。
そこで設計・施工を担当していた大成建設は、バスルームのプレハブ化を検討するようTOTOのほか複数の企業に依頼しました。依頼を受けたTOTOはプロジェクトチームを作り、研究を重ねた結果、浴槽や洗面器を取り付けた下半分のユニットに上半分の壁フレームを組み上げて、天井パネルをかぶせるかたちのユニットバスルームが完成しました。そして、そのTOTO製ユニットバスルームがホテルニューオータニに採用されることになったのです。1044室のバスルームが約5カ月間で完成し、ホテルニューオータニは1964年9月に無事オープンしました。東京オリンピック開幕は10月だったので、ぎりぎり間に合ったのです。
当時、ホテルニューオータニのユニットバスルームは、工事の手間と時間が省けるだけじゃなくて、メンテナンスも簡単で何よりも見た目が綺麗であると評判になりました。そのため、その後も高層ホテルが建てられる中で、ユニットバスルームは次々と採用されました。

ニューオータニ 麻布 小倉 ホテルニューオータニ(左)ほか各ホテルに採用されたユニットバスルーム

ユニットバスルームは”クリーム色のプラスチックで囲まれた狭いお風呂”というイメージがあるかもしれませんが、今では広いお風呂や高級感のあるお風呂、壁や床や器具のバリエーションも豊富、ホテルやマンション・アパートだけではなく戸建てに家でもユニットバスルーム(システムバスルーム)でも普及しています。見た目も普通のお風呂と変わらず、その上、気密性に優れて暖かく、防水面も安心、作る前に完成品が確認出来ることも人気の理由です。 外国でユニットバスルームが初めて実用化されたのは、日本から遅れること3年の1967年です。

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