便器は主に陶石、長石、粘土などから出来ています。多くは、石川県や愛知県などの国内から船やトラックで運ばれきますが、3割くらいは中国などから輸入しています。
便器ができるまでは「原料の調合・精整」⇒「成形」・「造型」⇒「乾燥」⇒「施釉」⇒「焼成」⇒「検査」⇒「組立包装」の工程で出来上がる。
まずは、原料の「調整」工程。 便器の原料である陶石や粘土は細かく砕かれて、大きな「シリンダーミル」の中で水と一緒に20時間くらいぐるぐる回転させてさらに細かく粉砕されます。 すると「泥奨(でいしょう=ドロドロの泥水のようなもの→以下「ドロドロ」)」になります。このドロドロから鉄分を取り除いた後、次の工程へ運ばれます。
シリンダーミル
次は「成形」ライン。ドロドロを「型」に流し込んで便器の形を作ります。 つまり「成形」の前にはあらかじめ型を作っておかなければなりません。型には石膏で出来た型と樹脂で出来た型の2種類があります。 石膏には水を吸収する作用があって、石膏型に流し込まれたドロドロから水分が抜かれて形が出来上がります。 樹脂型の方は「加圧成形」という樹脂型にドロドロを流し込んだ後、高い圧力をかけて水分を排出する方式が使われます。 加圧成形だと作業のほとんどが自動化され、従来の8倍のスピードで成形出来ます。 ちなみに便器は上のリム部と下の胴の部分が別々に成形されていて、それぞれを成形した後に上下を合体(接着)させます。 型を取り外した直後はまだ柔らかいから接着や穴空けが出来ます。そしてその後、乾燥室で丸2日間かけて乾燥させます。
成形後の便器
便器にひびやキズがないかの検査をパスしたら次の「施釉」工程に入ります。 「施釉」とは、便器に「釉薬(ゆうやく=うわぐすり)」を吹き付けることです。釉薬にいろんな顔料を混ぜることでカラフルな色着けも出来ます。 約0.5mmの厚さでムラなく吹き付けます。
ロボットによる釉薬の吹き付け
最後は「焼成」。 便器を焼き固めます。巨大なトンネルの窯(全長115mm )の中をトロリー車で運ばれた便器は11対のバーナーによって徐々に加熱され、中央部では1180℃で焼かれます。
トンネル釜。中央に炎が見えます。
その間24時間。出て来た便器はツルツルです。便器の焼き上がりは焼く前の大きさよりも10%ぐらい縮まります。
焼き上がった便器は「検査」工程へ。 「外観検査」「漏水検査」「溜水検査」「漏気検査」「封水検査」「洗浄検査」の厳密な検査を行います。 わずかなキズやひびや水洗便器としての機能が損なわれることがないかを厳しくチェックし、その検査にすべて合格したら包装して出荷されます。
検査ライン 包装して出来上がり!