移動の魅力とおもてなしの心を伝える

Osaka Metro 中央線 夢洲(ゆめしま)駅

2025.6.20

大阪・関西万博の開幕に先立ち、会場の最寄り駅であるOsaka Metro中央線「夢洲駅」が、2025年1月19日に開業。世界各国から訪れる人々を迎える玄関口として「移世界劇場」をデザインコンセプトに掲げ、移動の魅力を体感できる駅となることを目指した。また、駅トイレの満足度は、施設全体や会社の評価に直結すると考え、おもてなしの心を伝える空間を目指している。

「移世界劇場」をデザインコンセプトに移動の魅力を体感

運行ダイヤ図を折り紙で表現した「折り紙天井」や多様性を表現した「鏡面・ゆらぎ」、時空を超えて「移世界」へ導くような「灯り」の演出で具現化。また、アルミ材素地にクリア塗装を施したシンプルな素材の使用や、大型LEDビジョンによる映像演出を通じて夢洲駅の魅力を発信。これら全体の空間演出により、夢洲駅に訪れた人々が、動きや多様性、そして移動の魅力を体感できる「移世界劇場」となることを目指している。

おもてなしの心を伝える「Hospitality Communication」

駅トイレの満足度は、施設全体や会社の評価に直結すると考えるOsaka Metroは、トイレ整備コンセプトとして、おもてなしの心を伝える「Hospitality Communication」を掲げている。さらに夢洲駅では、駅全体のテーマと融合。明るさや清潔感を確保しつつ、最上級の空間を駅構内で提供している。
またOsaka Metroで初導入となる満空表示システムを採用。機能分散を取り入れ、各トイレの設備情報をわかりやすく表示することで、円滑な利用を促している。また、Osaka Metroの公式アプリでも空き状況が確認できる。ピクトグラムは、Osaka Metroのトイレで定着している「ようおこし」のデザインをベースに採用。世界の民族衣装のバリエーションで、多様性を表現している。

Osaka Metroで初のオールジェンダートイレ、多様な人に使いやすく

限られたスペースを最大限に活用する配置を検討し、混雑緩和にも寄与すると想定して、Osaka Metroで初のオールジェンダートイレ(一般便房、オストメイト対応便房、乳幼児設備付き便房を各2箇所ずつ)6室を導入した。奥側に男性・女性トイレを配置し、オールジェンダートイレは気軽に利用できるよう、男女別トイレの手前に設置している。
男性トイレの小便器横には、床から天井までの曇りガラス調の隔て板を設置し、プライバシーを確保しつつ圧迫感のない快適な空間を実現している。男性用・女性用の各個室はパーテーションブースではなく、LGS+ボードを天井まで立ち上げることで個室性を向上させている。個々のプライバシーに配慮する工夫を随所に実施している。

・パブリックトイレレポート
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